第27章 櫻井翔が眠る時
あれからサイズチェックも終わり、再び皆と一緒に居ると。
「たっだいまー‼︎」
元気の良い声が部屋中に響き渡る。
「おかえり、翔先輩」
書類を仕上げる為に、別室に行ってたんだよね。
「ただいま♪楓ちゃん」
なんだろう、テンションが高い…?
「来ちゃいましたよ…」
「もう時期だとは思ってたんだけどな…」
「なんの前触れも無く来るんだもんねー…」
「どうしよう…」
途端に暗い表情になる先輩達。
「来たって、何が?」
「あれだよ、あれ」
智先輩に顎で示され、翔先輩に視線を向けると…。
「ニノ、これあとやっといて〜」
「え⁉︎しょ、翔先輩⁉︎」
「うげ…はーい」
「報告書出来たよ〜、智くんあとよろー」
「…うす」
「ど、どういうこと⁉︎
あのマジメで几帳面で常に冷静な翔先輩が、適当で人任せでしかもハイテンションなんて…」
これには、驚くしかない。