第26章 悪魔からの天罰
「あの…」
「出来た?」
「うん」
私が頷くのと同時に潤先輩が振り返る。
…その手にはメジャーが握られていた。
「え、何を?」
「何って、測るんだよ」
「だから、何を?」
「身長体重、スリーサイズとかな」
「無理!大体なんで…」
そう、なんで私が⁉︎
「理由は聞かずにさ…人助けだと思って、ね?」
「うぅ…」
「どうしても女の子じゃなきゃいけねぇんだけどさ?
俺とまともに話してくれんの、楓ちゃんだけだから。
楓ちゃんに断られたら…俺…」
弱々しく呟く潤先輩。
「わ、分かった」
そんなこと言われたら、断れないよ!
「マジ?ありがと」
たちまち笑顔になる潤先輩。
手際の良い潤先輩に任せていると、あっという間に残すは身長と体重だけになった。