第1章 秘密の始まり
「何年一緒に居ると思ってんの、舐めないでよ」
「さぁ?何年でしょうね」
「まだかかりそう?」
「いーえ?そのことなら、もう分かりましたよ」
「さっすがニノ、天才だね」
天才だなんて…。
「そんなことないです。
内田楓とは、1-Dの生徒でした」
「D組(最下級)の?」
「はい、今年から始まった特待生制度の第1号です」
「ふーん、ありがとニノ。
わざわざ調べてくれて」
「You are welcome.
(どう致しまして)」
「うわ、出たよ英語」
あからさまに嫌そうな顔をされる。
「あれ、苦手でしたっけ?」