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The seconds life

第2章 幼少期








ベンチの後ろ側まで近づきそっと覗いてみると、そこには男の子が膝を抱えて縮こまっていた


よく見ると、微かに震えていて……泣いて、いるのだろうか…?



このまま放っておくのもアレなのでなんとなしに話しかけてみることにした



「……おーい」


「…………」




…無視された!!!

なんか、ちょっとショック…



…と、ひとり落ち込んでいると、男の子が顔を上げ、こっちを見る



「…なに?」


「え、いや、どうしたのか…な…、なん、て……」



…え…ええええええええっ!?



私は危うく口に出そうになった心の叫びを慌てて口を手で押さえ、男の子から体ごとそらす

後ろから、怪しまれたのか冷たい視線を感じるけど今は無視だ




それよりも…この男の子の顔…かなり似てる…

いや似てるというよりも…本人…?


もう一度、横目でちらりと男の子を見る



その時にはその男の子は湖の方を見つめていて私が見ていることに気がついてない


…幼少時代はこんなに可愛らしいのか。というか可愛い。抱きしめたい

思わず顔を緩ませていたら、私の視線に気がついたのか男の子がこちらに振り向き、目が合う




「……なにニヤけてんの」


「ななななななんでもないです!!」



うわああああ気持ち悪い顔見せてしまったなんということだ!!

慌てて今度は手で顔面を覆うとしゃがみ込む


…恥ずかしすぎる。はしたない顔を見せてしまった




「…ふふっ」


「…?」



わ、笑ってる…?


キョトン、と男の子…もとい一ノ瀬トキヤらしい男の子を見つめていると、
その視線に気付いたのかにこっと微笑まれた

…え、本当にこの子トキヤなのかな。でもそっくりだし。多分そうだろう

それにしてもそのにこっがとても天使のようだ!!



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