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The seconds life

第3章 受験







それにしても、まさかあんな反応されるとは思わなかった
一ノ瀬くんも、ある意味黒歴史だったのかもしれないな、あの頃は…


なんてぼんやりしながら歩いていたのがいけなかったのか、ドンッと誰かの背中に顔…主に鼻をぶつけた

急な展開に思わず女らしからぬ悲鳴を上げてしまったが今はそれを気にするところではない

鼻が、鼻が痛い…鼻血出てないかな、大丈夫かな


っと、鼻に手を覆いながら鼻の安否を確認していると、先ほどぶつかった人であろう声が聞こえた


「だ、大丈夫!?痛かったよね?本当にごめんね…!」


……あれ、天使がいる


って、違う違うっ


「は、はい、大丈夫です!というか私の前方不注意なのであなたが謝ることありませんっ!」


と、全力で首を横に振りながら言うと、天使…もとい、音也は安心したのかホッとした顔をしてニコッと笑った

……天使がいる


「…あ、でも鼻が赤いよ…?ごめんね、俺の背中、結構かたかったでしょ…?」


え、おとやんの背中ってかたいんだ


………じゃなくて。


「いや、もう、謝らなくていいですよ!確かにちょっとかたかったような気がするけど…これは本当に、私が悪いので…!」


そこまで言い切ると音也も少しは納得してくれたのか困ったように笑いながら、うん、わかった、と頷いた

すると、音也は何かを見つけた途端、焦った表情に変わり、やべぇ、と小さく呟いていた
私は小さく首を傾げて音也と同じところを見る。そこには時計があり時間を見るともうすぐで13時
そういえば13時から順番に面接やってくんだっけなぁと思いハッとする
…もしかして


「…面接?」


「そう!俺トップバッターなんだよね!ごめんね、俺行ってくる!」


「あ、うん、いってらっしゃい!頑張ってねー!」


既に走り出した音也に手を振りながらそう叫ぶと音也も顔だけこちらに向け手を振り面接会場へと向かった




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