第2章 幼少期
私の中では、このお父さんとお母さんはよく出来ていると思う。いい意味でも悪い意味でも。
まさか親からこんなことを言ってくれるとは思わなかった。
あの日以来、私は音楽の勉強に集中した。
なぜかお父さんがものすごい勢いでアイドルを推してきて驚いた。
確かに生まれ変わったけど、前と比べると…なんか顔は中性的だしかわいくも…ましてやかっこよくもないと思う。(それをボソリと言ったらすんごい顔で否定されてめっちゃ褒められた)
それにほら…私、人前とかちょっと苦手、だし。発表会とか怖すぎる。緊張し過ぎてしねるほんとに。
そして、作曲家の道を選んだ。
お母さんから基礎の基礎を教えてもらって、猛勉強した。
それから…半年後。
無事9歳にあがり、年が明けて、今は2月。
毎日毎日努力した甲斐あってか、あれから短期間にして急成長を遂げた。楽譜も難なく読めるようになったし、ピアノも弾けるようになった。
今では何かきっかけがあればポンポンと音が頭に浮かぶ。それも、すんごく調子が良い時。
前世はともかく、今の私にはたまたまそういう才能があって開花したのかな、なんてぼんやり考えながら窓の外を見ると、快晴。
…朝まで雪ふってたのに
最近部屋にこもりきりだったので、外の空気を吸うため外出の準備をする
作曲って、こんなに楽しいんだ。前世の自分、ちょっと損しちゃったかも