• テキストサイズ

【黒子のバスケ】ミルフィーユ【逆ハー】

第4章 幻の6人目





「落ち着いて下さい」

(あっ……!テツヤくんそれ……)

「テメッ……!!」



ちょっとテツヤくんダメだよ!……と思ったのが素直な意見。

今彼が火神くんにした事はまさかの膝カックン。
ただでさえ頭に血が上っている火神くんにそんな事をしては……きっともっとキレてしまうと思った。


火神くんは暴走しやすい。


これが今の私の彼に関するデータだから。



「ね、ねぇ……」

「??」
(カントク……?)

「黒子くんって最初から居たわよね……」

(はい、居ましたけど……)



この様子からして、どうやらカントクは途中からテツヤくんを見失っていたようだ。

私は昨日でまた昔みたいに慣れたようで、ゲームが始まってからずっとテツヤくんの姿は目で捉えていた。


たった1日……それも数時間で元に戻るなんて、それはそれで凄いと自分でも思う。



「まさか黒子くん……な、なんかとんでもない事が起こってる……?」

(はい、そうですよカントク……!)



カントクがテツヤくんに対して疑問を持ち始めたようだし、やっと彼の凄さを見せる時がやってきたと勝手に自慢気になる私。

この後のプレーに関して少しだけ指示をしてみる事にした私は、急いで紙とペンを取り出して言葉を書きなぐった。


【テツヤくんにパスをしてみてください】と。



「えっ?黒子くんにパス?!で、でも……」

(お願いします……!ねっ!テツヤくん!)

「はい、そうしてくれると助かります」

「わ、わかったわ」



さあいよいよだ。

もう火神くんに「バスケ辞めた方がいいぜ」なんて言わせない。
本当に凄いんだ、テツヤくんのプレースタイルは。


帝光中幻の6人目は決して幻なんかじゃない。
ちゃんとここに実在する。


/ 66ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp