• テキストサイズ

【ハイキュー】短編中編つめあわせ

第22章 きっかけ(瀬見 英太)


夏休みまで、あと数日となったある日。

テスト期間のため、生徒は早々に帰宅する。さすが県内有数の進学校、なんだかんだで皆優等生だ。

俺は一人、体育館でサーブ練習をしていた。
他の連中もさっきまではいたのだが、みんな引き上げて行ってしまった。

外が薄暗くなった頃に、ふと、人の気配がして出入り口に目を向けると、意外な人物がそこにはいた。

「早川?」

汗を腕で拭いながら、彼女の方へ歩いて行く。

「あ、ごめん。邪魔するつもりはなかったんだけど。電気ついてたから、気になって……。」

「ああ、そうか。テスト期間は部活禁止だもんな。スポ薦組のバレー部は、自主練は黙認されてるんだよ。」

「そうなんだ……。」

「お前こそ、こんな時間まで残ってたのか?」

「図書館で、勉強してた。あそこ涼しいから。」

ああ、そうか。と、窓から明かりが漏れる建物に目を向ける。
/ 214ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp