第10章 きまぐれロマンティック(月島 蛍)
僕の両親と凪沙の両親は僕たちが生まれる前から仲が良かったらしい。
そのお付き合いは続いていて、
今でも年に何回かはどちらかの家に集まって
ご飯を食べたりお酒を飲んだりしている。
その間、僕と兄ちゃんと凪沙は野放しにされるので、
ゲームしたりビデオを見たりして一緒に遊んでいた。
僕たちは、(多分大人たちもだけど)いつの間にか寝ていて、いつも翌朝帰ることになる。
今回は、兄ちゃんが久しぶりに帰ってきたということで、僕の家でそれが開催された。
兄ちゃんは慣れないお酒に付き合わされて、
かなり酔っぱらったところで自分の部屋に逃げてしまった。
僕も明日は朝練があるし、いつまでも付き合ってられないなと思っていたら、この状態である。