第10章 きまぐれロマンティック(月島 蛍)
「ねえ、凪沙。なんのつもり?」
「え?」
僕の部屋に居座るだけならいざ知らず、
ベッドにもぐりこんでくるっていうのは、女としてどうなの。
「え?じゃなくて。僕もう寝たいから母さんたちのとこいきなよ。」
「えー、だって大人たちはまだ酒盛りしてるし。つまんない。」
「じゃあせめてベッドから出て。部屋にある雑誌好きに読んでていいから。」
「ベッド出たら寒いもん。」
そう言って凪沙は僕にぴったりとくっつく。
(ああ、もう……。)
僕は仕方なく起き上がり、布団から凪沙を引っ張り出す。
そうでもしないと色々とやばい。