第10章 夏風
「海だーーー!!!!」
……なんて、目で見ればわかること言っている水着姿の廉を横目に、私は服を脱いで水着姿になることをためらっていた。
あのバカはいいよ。そりゃ、日頃鍛えてる自慢の腹筋がありますからね。
だけど、インドア派の人間にとっては海なんか、砂遊びと足先でちゃぷちゃぷ水遊びできればいいんですよ。
なのに廉ときたら、奈々ちゃんの水着姿を拝んじゃったりなんかして……
ホントに、残念イケメンなんだから。
「めぐみは、水着にならないの??」
「!///」
ついさっきまで肩が触れそうな距離にずっといたってのに、ホントに矢吹くんは、心臓に悪いな…//;;;
緊張して、ドキドキして…//
なんだか全身が熱い……。//