第7章 後悔は、先には立ってくれない。
笠松side
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しょうがなくハンカチを引き出しにしまい入れたその日から、返すタイミングもなく、月日が流れていった。
正直、それからの俺は、部活でそれどころじゃなくてハンカチの存在なんか、忘れちまってた。
学年も変わって、俺は主将になった。
それからまもなく、
いつも通り、部員が帰ったあと、ひとりでシュート練をしていた。
俺以外誰もいねぇ体育館に、男が1人と女が2人入ってきた。
俺のバッシュの音とボールの音しかしない体育館では、
そいつらの会話の音が、俺にもよく聞こえた。
「どうぞ〜」
「さすが、海常の体育館は広いですねー」
男の方は1年か。
「部活はもう終わりの時間…ですよね…?」
「ん?そうだけど…?」
敬語で話す女子と、それに応えるもうひとりの女子。
……ん?
あいつ、よく試合見にきて祈ってる……
「あれは、バスケ部キャプテンの笠松先輩だよ。」
「へぇー、あれが噂のキャプテンか!」
「随分と小さいですね。」
うっせぇなぁ……
んなことは言われなくてもわかってんだよ!
そう言い返したくなったそのとき、、、
「あの人の凄いところは、そういう上辺じゃないよ。
…たぶん、もっと芯の部分だと思う。」
ッ!//
なに言ってんだ、あいつ!//;;
…だいたいのヤツらは、俺の身長がまわりの選手よりも小せえことや、それなのに主将かよとか、言いたいことを言いやがる。
会話なんてしたことねぇくせに……
なんだよ、お前。
なんなんだよ;;
玉利めぐみ……/