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誰よりも輝いて【黒バス 笠松 幸男】

第7章 後悔は、先には立ってくれない。



笠松side
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気づいてなかったわけじゃねぇ……。


ある試合の直後、森山に言われた一言。




「あの子、今日も試合中ずっと、お前のほう見て、祈ってたぞ?」




気づいてるっての!



誰かってのも、わかってんだよ!こっちは!!




去年の全国大会で負けた翌朝に、俺にあんぱんと桜の木綿のハンカチを差し入れたその女子は、その後、同じクラスの栗橋にハンカチを見せた次の瞬間に、誰だかわかった。




【1年A組の玉利めぐみ】



生徒会の書記をしていて、栗橋はこのハンカチを使っているところを何度も目撃したことがあるらしい。



けど……


そのハンカチを栗橋に受け取ってもらうことは、できなかった。



【自分で渡せよ。俺嫌われてるからさ、玉ちゃんに。】



「嫌われてんのはその呼び方のせいじゃねぇのか?」


そう返しても適当にやり過ごされた俺は、しょうがなくハンカチを受け取った……。



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