• テキストサイズ

誰よりも輝いて【黒バス 笠松 幸男】

第6章 君の壁を壊す



廉side
ーーーーーーー

「可哀想だなぁ〜、今年もうちの手伝いなんてなぁ〜…なぁ!廉ちゃんよぉ!!」


「いってぇよオジさん!てか、悲しいとか絶対思ってないだろっ」


「いやいやいや!!」


わざとらしく手を大きく振って否定するオジさんは、全く俺に対して可哀想だなんて思っちゃいねぇって顔だ。


その証拠に、すぐに顔が笑顔に変わる。



俺をからかってんのは、わかってる。



悔しいが、彼女ができたことすらない俺は、なにも言い返すことができない。



黙った俺を見て、オジさんが変なことを言い出した。



「めぐみちゃんはどうだ?」




…………は?



「いやいやいや!!;;;なに言っちゃってんの?ボケが始まっちゃったの?オジさん。」



俺とめぐみは、ただの幼馴染みだ。



「ボケはまだだい!老眼は始まってるがな。あーはっはっは!」


「あと、ハゲも始まってるもんな?」


「おっ!うめぇーこと言うんじゃねぇぞ廉ちゃん!」


「だってそうじゃんか。」


「あははは!そりゃそうだ!!あーはっはっは!でも、…あっかもしんねぇぞ?ウチの圭子とギンちゃんとこの倅だって、そうだろ???」



「……ん。知ってるよ、それは。」



オジさんの一人娘、圭子さんは、俺らの10歳上で、
ここから徒歩5分のところにある酒屋の【ギンちゃん】
の倅と、去年結婚した。





……ふたりは、幼馴染み。


俺とめぐみが、圭子さんとタカさん(圭子さんの旦那さん)と一緒??



そんなことはねぇ。


……だいたい、めぐみは圭子さんのように綺麗でもねぇし、どっちかっつーと可愛い系だ。



……………別に、



可愛いと思ったことはないが……。


/ 59ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp