第6章 君の壁を壊す
笠松side
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研修施設から帰宅後すぐに、俺は自分部屋のベッドに横たわり、携帯をチェックした。
…めぐみから、メールの返信はない。
今日1日、まともに話せないまま合宿が終わっちまった。
俺と廻るのが、イヤなんだろうか……。
めぐみは、
少なくとも俺と居るときは、よく笑っているように感じていた。
だけど、めぐみに気持ちを聞いた訳じゃねぇ……
「本当は、あんまり楽しくなかったのかもしれねぇな……」
【コンコンッ】
「ねぇ幸男、ちょっとおつかい行ってきて。」
「嗚呼…」
お袋からメモを受け取り、俺はベッドにおろしていた腰を上げて、八百屋に行くことにした。