第6章 君の壁を壊す
はぁ…………
結局メールの返信を出せずに、合宿が終了してしまった……。
笠松先輩も、大会前最後の合宿ってこともあって、バスケに集中してる感じで、話しかけられなかった。
浴衣は、、ある。
去年も着た浴衣が、サイズ的にまだ着れる。
風鈴が散らばる紺色の浴衣に、それを締める黄色の無地の帯。
去年買ったものだから、まだまだ新しい。
着付けは、毎年、自分のと、お姉ちゃんのをやってるから、手馴れたもの。
だから、去年、廉のも着付けてやろうとしたら、なぜか逃げられた。
……足速いんだよな、廉のヤツ。
…返信しないと、廉にも、笠松先輩にも、
失礼だよなぁ……。