第4章 一緒に見る夜空は…
「ふぅ…、1日目終了っと。」
夏の夜の、生温かい空気と風を受けながら、私は研修施設の屋上にいた。
青色のフェンスの先に見える夜景は、なかなか良い眺めだ。
だけど、残念なことに、合宿初日の夜ということもあってか、みんな夕食後はすぐにお風呂に入り寝てしまうらしく、屋上は独り占めだ。
……こういう景色は、できれば誰かと一緒に見たかった。
静かでとても良い雰囲気だけれど、独りではちょっと切なすぎた。
【キィ、ガチャッ】
「…………」
屋上へのドアが開いた音で振り向くと、
「…邪魔するぜ。」
「…どうぞ。」
笠松先輩が、私の隣へとやってきた。
「先約がいて、驚いたぜ。…部員は大方寝ちまったしな。」
「早寝ですね。…まだ9時ですよ?」
そう応えると、笠松先輩が怪訝そうに私の顔を覗き込んできた。
「…お前、今朝何時起きだ…?」
「8時ですけど…?」
「じゃあ明日は4時に起こしてやるよ…?」
ニヤッと思い切りイタズラっ子のような笑顔を向けられる。
…その表情は、いままで私が見たことのない、笠松先輩だった。
ずるいなぁ…
笠松先輩。
「きょ、今日の飯…、//
…肉じゃが作ったの、お前か?/」
あれ???//;
急に、精悍な顔を真っ直ぐ向けられたからかな?/;
なんだか急に、緊張してきた…。/
「そっ、そうですけど……。//;」
「…そっ、そうか。//」
先輩の顔が、なんだかとっても真っ赤に見える……
気のせいかな…???
「……すげー、美味かった。/」
えっ?///;
「ホッ、ホントですか?!////」
「嗚呼……///
…てか、当たりめぇだろ?/;なんで俺がお前に嘘つかなきゃならねぇんだよ…?;」
「…で、ですよね。///;;」
なんでだろ…?
数時間前に、清宮先輩に言われたときも、確かに嬉しかったけれど、、、
あのときの、何十倍も…嬉しい……。////
…てか、身体中が、急に熱くなってきたし。/;
火照りがとれない…//