白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第12章 ★夏合宿★
中谷『白崎君?』
『あっ、すいません...少し考え事をしてました』
中谷『やはり聞かない方が良かったかな?』
『いいえお気になさらず...そうです、私は彼らの娘ですよ』
中谷『そうか...』
『あの、何故両親を?』
中谷『あの二人は私の後輩でね、よく練習中勝負を仕掛けられてたよ。当時はまだ二人は親友同士だったけどね。いや、煉の片想いかな』
懐かしそうに目を細める中谷さん
初めて聞いたわ。でもそれはそうか....
そういうこと聞く前に逝ってしまったのだから
中谷『私が元全日本選手だということは知ってるかな?』
『はい、存じてます。確か、景虎さんもその一人では?』
中谷『トラのことも知っていたか...そうだな、その時煉はベンチメンバーだったんだ』
嘘、お父様が元全日本選手?
中谷『なのに実力は私達を軽くに越えていてな、しかしその当時の監督は敢えて出さなかった。実力を知られないために』
『切り札、というころですか?』
中谷『そうだね、そっちの、黒子君だったかな?彼のような影の薄さはないにしろ、同じように流れを変えたいときや、ここぞというときに活躍してくれたよ』
『では、母は?』
中谷『杏子も同じ程の実力者だった、なのに彼女は自ら選手の道を蹴って会社を創設した。それが今の「ROSAKI」だよ。そして私達を内面的にサポートしてくれた』
知らなかったことばかりだわ、会社はお父様じゃなくて、お母様がつくっていたなんて
中谷『選手を早めに引退した煉はそのまま杏子にアタックし続けやがて結婚し、杏子と共に二人の社長として就任したんだ』
『そして私を産んだと』
中谷『ああ、一度だけ赤ん坊の頃の君を見たよ。しかし本当にそっくりだね、杏子のような髪にに煉のような目元が二人の子供だってすぐに分かったよ』
『ありがとうございます♪』
中谷『しかし、大変だっただろ?』