白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第12章 ★夏合宿★
『敗北を知らぬ強者はおらず...』
立花『それは?』
『お母様からよく言い聞かされてた言葉よ』
立花『素晴らしいお母様ですね』
『そうね、あの人は本当に素晴らしい人だったわ...誰からも愛され、強く、美しかった』
そう、だから私はあの人の娘であることに強く誇りを持っていたわ
あの人と同じように強くあり、美しくあるべきだと、
でもお母様は
"私と同じにならなくていいの、貴女は貴女なんだからね"
あぁ、もう....考えてたら、あの人に会いたくなるじゃない
もう二度と会えないって言うのに....
急に込み上げてきた泣きたいという気持ちをグッとこらえ、宿舎に背を向けて歩き出す
慌てて後ろから光がついてくる
『ダメね、まだ忘れられないなんて...』
立花『お姉様...』
泣いちゃダメ....笑ってないと
暫く砂浜を歩いていくと、見慣れた彼の姿があった
『テツヤ....』
立花『え?』
黒子『零蘭さん、立花さん....どうも』
立花『うぅわっ!!いきなり出てこないでよ!』
黒子『先程からここに立っていたんですけどね』
立花『!?』
『まぁ、無理もないわ...それよりテツヤ、夜のランニングかしら?精が出るわね』
黒子『少し、体力をつけた方がいいと思いまして』
『そうね、貴方はこの先の戦いで更に活躍してもらわなきゃいけないんだから』
黒子『はい...あの、零蘭さん、何かありましたか?』
『え?』
黒子『泣きそうな顔をされていたので』
立花『!!ちょっと黒子君!』
『いいのよ、やめて光...流石はテツヤね、当たりよ』
黒子『.....少し、話しませんか?二人で...』