白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第9章 ★青との対決・学んだ敗北★
〔NOside〕
遂に桐皇学園と誠凛高校との試合が始まった
『大輝、来てないみたいね....』
?『いっつもそうやねん、堪忍してな』
『!?』
突然背後から声が聞こえ、思わず体を大きく震わせた
?『あぁ...驚かせてもうたか?』
『貴方は...桐皇の主将さん?』
?『お、よく分かったな...そうやで、ワシが桐皇の主将の今吉翔一や...よろしゅうな?帝光の絶対勝利の女神、白崎零蘭ちゃん?』
今吉は人懐っこい笑みを浮かべながら零蘭に手を差し出す
その手を躊躇いながらも応える
『....すみませんが、名前以外は間違いですよ...私は絶対勝利なんてもたらしません...そんな出来た人間じゃない...』
今吉『自分おもろいな...ええか、世の中に善人なんかおらん。まぁ、君は分かってるみたいやから』
『フッ、全くその通りです...何だか貴方を敵にまわすのは良く無いようですね』
力のない笑みで今吉を見つめる
今吉『にしてもお姫さん、ホンマ別嬪やな...花宮が惚れるのも分かるわ~』
『兄を、ご存じで?』
今吉『(兄...?)まあ、中学一緒やったしな...とにかく、今日はお互い頑張ろな?』
『(何だか食えない人...まあ、あの人よりはマシだけどね...)』
今吉に背を向け自分のベンチへと戻る
リコ『ちょっと!零蘭ちゃん、何もされてない!?』
『は、はい...(焦)話してただけで....』
リコ『そう?(あの糸目男!!うちの可愛い零蘭ちゃんに来やすく話しかけおって~!!!)』
リコがよく分からない怒りの炎をあげている中、零蘭はドリンクの確認とタオルの準備に取りかかった
火神『零蘭!』
『なぁに?』
火神『俺、勝ってくるから...ちゃんと見ててくれ』
いつもより少し弱気な火神に零蘭は渇を入れるために、その大きな背中をバシッと叩く
火神『いっ...!!』
『何暗い声出してんのよ!全力でやって来なさい!信じてるから...』
火神『おう!任せとけ!』
『大丈夫、大丈夫よ....』