白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第8章 ★プールでの再会★
ヤバいね、少し彼をナメてたわ...
抜こうとした私のボールをスティールしてあっさりとレイアップを決めちゃった
青峰『こんなもんじゃねえだろ?』
『生意気な...でも、』
あぁ、今の私はきっとあの時と同じような顔してるんだろうなあ
目の前の大輝が目を見開いてるんだもの
大輝は強くなった...でも私は負けない、負けられない、負けたくない!!
すぐさま取り返してダンクで決める
暫く攻防を続けていた...すると大輝はゾーンに入った..
ゾーンに入った大輝はきっとそこらの人には止められない...
ただし、私にはどうってことはない...
なんせ私も、ゾーンに入れるんだから
白と青の光線が交じる....私と大輝の戦いはすぐに決着が着いた
『私の、勝ちよ....』
青峰『ちっ...!またかよ..』
大輝は悔しそうに下を向く
『ゾーンにまで入れたことはとても凄いわ...でも私もゾーンに入れるのよ』
青峰『相変わらず、化けもんだな』
『フフッ、さてと水水~、っと』
久しぶりにゾーンに入ってフルに動いたからなのか、足がもつれて後ろに倒れそうになる
青峰『っ、おい!』
あ、ヤバいな...受け身とれないかも
ドサッ
あれ?痛くない、わね
青峰『ったく、あぶねえやつだな』
『大輝、ありがと...』
後ろから私を抱き締めるようにキャッチしてくれたらしい
『もう大丈夫よ?』
青峰『....少し、このままでいさせろ』
『ん...』
お腹に回された腕にそっと手を添える
『大輝、あのね...』
青峰『俺は怒ってねえよ...寧ろ、心配した...』
『寂しかった?』
青峰『おう...お前がいなくなって、息の仕方も忘れかけたぜ....頼むから、もう俺の前から消えんじゃねえよ...』
低く、寂しげな声が耳に深く入り込む
『っ...ごめんなさい...寂しい思いをさせてしまって...』