白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第7章 ★勉強会★
取り合えず火神を置いて落ち着かない零蘭の腕を掴んで廊下へ出る
火神と付き合ってるのかと聞けば無言で首を横に振った
良かった...なんて言葉にしたが心はもうドス黒く染まってる
彼女を引っ張り、誰もいない部屋へと連れ込む
ごめんカントク...部屋借りる
連れて来た部屋は暗く、目の前の零蘭はいきなり過ぎたのかキョロキョロと辺りを見回してる
そんな姿さえ可愛いなんて思ってしまう俺はかなりの重症だな
『どうして、こんなところに?』
伊月『ちょっと、聞きたいことあるんだけど』
『はい、どうぞ?』
伊月『火神と付き合ってないなら、何でさっきキスしてた?しかも、一方的じゃなくて....』
口をつぐんで俯いてしまった
でもこれを聞かないと俺は納得できない
伊月『誰とでもするのか?』
『ち、違います..』
伊月『じゃあ、何で?』
『...愛しいと思った相手限定です』
伊月『それって火神が好きってこと?』
『間違ってはいません...ただ、テツヤも好きです。涼太、黄瀬君も好きです..真太郎だって...』
それってつまりは、
伊月『一人を好きにならない..』
『っ、素直に尻軽女って言ったらどうです?』
今にも俺を射殺しそうな目で見つめ、声をぐっと低くする
『....理解されなくたっていいです。私には私を愛してくれる人達がいてくれれば...こんな私でも愛してくれる人達が...』
伊月『なんで一人に絞らないんだ?』
何言ってんだ俺は...。更に彼女を怒らせるような事を口走ってどうする..
『なんで、あの人と同じこと言うんですか?(ボソッ)一人だけに愛されるだけじゃ私は満足できないんですよ。白崎零蘭という女は、どんな人間よりも欲深いんですよ』
なんて切ない目するんだよ....きっと火神も黒子も、きっとキセキの連中もそんな零蘭だからこそ惚れたのかもしれない
決して一人には絞らない、でも平等に愛してくれる彼女だからこそ
『伊月先輩...私のこと好きなのでしょう?』