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白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~

第5章 ★練習試合と緑との仲直り★







〔緑間真太郎〕






俺は海常高校に来ていた




それは黒子の入った誠凛と黄瀬の海常が練習試合をするということを小耳に挟んだからだ





だがもうひとつ理由があった



三日前、駅に訪れたときに見た




黄瀬の隣を歩く女...




直ぐに零蘭だと分かった...真新しい誠凛の制服を纏って





その時何故秀徳を選んでくれなかったのだと思った




だがそれは当たり前か....俺達は零蘭を失望させてしまったのだからな...




やつが部活に来なくなってからというもの、チームの士気は下がりに下がった



あの赤司でさえも頭を抱えていた...







『っ、真太郎っ!!!』




突然の声に我に返った




声のした方を振り向く











零蘭っ!!!




『はあっ、はあっ、久しぶりだね』




緑間『あ、ああ』




『そうだ、涼太、このタオル使って?』




黄瀬『サンキュー♪零蘭っち♪』




この様子だと黄瀬とはあの時に仲は戻ったみたいだな




こいつはずっと零蘭を失望させたことを悔いていた....それは俺も同じなのだよ




緑間『零蘭...』



『なぁに?』



フワッと微笑みながら振り向く姿にどうしようもなく胸が締め付けられた




俺はそっと彼女を抱き締めた




黄瀬が何か煩いが無視した




『真太郎?』



あぁ、その口で名を呼ばれるだけで一々鼓動がうるさいのだよ...



緑間『零蘭、中学の時はお前を深く傷つけてしまった...すまない』



『違うよ、私が無力だったから皆を救ってあげられなかった...ごめんね?』



何故だ、何故そこまで自分を悲観する?



こいつはいつもそうだった...決して相手のせいにすることなく自分にすべて責任があるのだと言う



もう、そんな言葉は聞きたくないのだよ




俺は零蘭の口を自分のそれで塞いだ...










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