白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第25章 ★赤色王者の猛攻★
時は流れ、インターバル中のアップも終わり、再び秀徳と洛山の試合が開始された
後半最初の第3Qの始まりである
秀徳からのスローインによってスタートし、ボールはチーム1の得点力で絶対的エースである緑間へ
そんな緑間のマークに現れたのは
緑間『...やはりな、そう来ると思っていたのだよ』
赤司『来い、真太郎』
氷室『(両チームのエースの一対一。まず間違いなく勝った方に流れが傾く!)』
紫原と共に試合を観戦する氷室含め、会場全体がその時を待つ
先行して動いたのは緑間。ボールを構えたまま、ノーモーションで3Pシュート体制に入った
完全に虚をついた攻撃....だが緑間の瞳に深紅の燐光が妖しく光り映る
次の瞬間、緑間の手からボールが姿を消した。正確にはカットされていた
しかも緑間がシュート体制に入る直前に弾かれていたのだ
氷室『(バカなあのタイミングで...!?届くならまだしも跳ぶ前にカットするなんて、反応が速すぎる!)』
紫原『速いんじゃいよ、視えてるだけ。赤ちんの眼はどんな些細な動きも逃さず見透かす』
赤司は弾いたボールをそのまま拾うと、カウンターを決めに一気にゴールへと走る
高尾『抜かすかよ!!』
赤司『抜く?そんな必要はない...君が退くんだ』
ドリブルで攻め込んでいく赤司を止めに高尾が立ち塞がる、だが赤司があるタイミングで切り替えした途端に、高尾は体重バランスを崩しその場で尻餅を着かされる
赤司『逆らうものは何人たりとも見下ろすことを許さない...頭が高いぞ』
目の前で崩れ落ちた高尾を見下ろすと、その場でボールをゴールへと放つ
紫原『あの眼の前では全ての動きは先を読まれる。あらゆる技は封殺され、立っていることすら許されない。赤司征十郎には、相手の動きの未来が視える』
第3Qが終わり、零蘭の報告によって第4Qが開始されたのを知り、再び戻ってきた誠凛と海常のメンバーが目にしたのは、秀徳の追い込まれた姿だった
ハーフタイムまで同点だった点差は、63対49と14点ビハインドと広がっている