• テキストサイズ

白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~

第25章 ★赤色王者の猛攻★




赤司『やぁ...開会式以来だね、テツヤ』

黒子『はい、赤司君』


一年といえど赤司の纏う圧倒的な雰囲気は、遠目から見ていた日向にすら感じ取れた


赤司の元に大きな影が落ちる。黒子の後ろにいた火神が、颯爽と前へと歩み出たのだ


火神『よう、まさか忘れてねーだろーな?あん時は随分物騒なマネしてくれたな。黄瀬もお前も、必ずぶっ倒す!』


闘志を煮えたぎらせる火神の眼光にも臆することなく、赤司は見上げながら淡々と答える


赤司『勿論覚えているよ、火神大我。だが一つ忠告しておこう。僕と目線を変えずに話すことを許しているのは僕に従うものだけだ。逆らうものは何人たりとも見下ろすことを許さない』


ゆっくりと赤司の手が火神の肩にかかる。すると次の瞬間には、火神の体は真っ直ぐ下へ落ちるように、尻餅をつかされていた


赤司『頭が高いぞ』

火神『なっ...!?(力じゃねぇ...今こいつ何を!?)』

黒子『火神君!』


即座に黒子が駆け寄り、火神を起こそうと横でしゃがみこむと、同時に赤司が口を開く


赤司『テツヤ、僕とやるつもりなら覚悟しておくことだ。お前の力を見出だしたのは僕だ。いずれそれを思い知ることになる』


黒子を一瞥すると、二人の元から立ち去っていった


『征十郎....』

赤司『やぁ零蘭。今日もとても美しいね』


先程の二人とはうって変わって、笑みを深めながら目の前に現れた赤司を、零蘭はただ静かに見つめる


『ありがとう...。でも征十郎、さっきのはやめて。大我やテツヤにああいうことしないで』

赤司『何故彼らを庇うんだ?お前が求めているのは強者のみ。これから僕はその強者になる。お前の唯一求めるものが僕になるのだから、彼らはいらないだろう?』

『いいえ、私が求めるのは強者なんかじゃない。貴方が一番分かってるはずなのに...』

赤司『...いいや、お前は強さだけを求めているはずだ。そんなお前が何よりも美しく愛おしいんだ。見ていてくれ、この大会で僕はお前が望む勝利を捧げる、その時は...いや、これは後にとっておこう』


また後で、と零蘭の頬を一撫ですると、今度こそコートから姿を消した


『征十郎...やっぱり貴方は変わってしまった』






/ 290ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp