白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第25章 ★赤色王者の猛攻★
控え室を後にした零蘭は観客席には行かず、下へと降りコート近くの壁に背を預けながら両校が入ってくるのを待った
『(真太郎は敗北を知った事で更に強くなった。でも征十郎だって中学の時から何倍にも強くなってる。どちらが勝つのか....)』
その時、大歓声と共に両校がコートに入り着々と準備を始める
『さぁ、どんな試合になるか私に見せてちょうだい』
赤司『(あぁ...彼女が、零蘭が見ている。それだけで感情が高ぶるな。今すぐにでも向こうへ行って抱き締めて....その唇を奪ってしまいたい)』
緑間『赤司、もうすぐ試合が始まるというのに余所見とはいい身分なのだよ』
赤司『零蘭はいつだって僕達の視線を奪ってくるんだ、仕方無いだろう?』
緑間『奴が見ているのはお前だけではない....勝たせてもらうぞ、赤司』
赤司『それは無理だ真太郎。一度でも僕に投了させたことがあったかい?』
緑間『将棋とバスケは違うのだよ』
赤司『同じさ。僕が間違ったことを言ったことは、一度もない。全てに勝つ僕は全て正しい.....そして、この大会を制して、僕は彼女を手に入れる』
緑間『なんだと...どういうことだ?』
赤司『そのままの意味だ。洛山の勝利と同時に零蘭は僕のものになる。彼女が中学時代、僕達に求めたのは勝利。つまり勝利した者にこそ彼女は身を委ねる。そいつのものになるんだ』
緑間『ふざけるな。奴が心許すのは勝敗者関係ない。真に求められているのは覚悟と心。決して勝利ではないのだよ』
赤司『分かっていないな...彼女は残酷なまでに純粋だ。強い者の方が惹かれるに決まっているだろう...敗者など、ただ惨めに映っているはずだ』
?『これより、WC準決勝第一試合。洛山高校対秀徳高校の試合を始めます、礼!』
『『よろしくお願いします!!』』