白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第24章 ★灰色の黄色の交戦★
黒子『零蘭さん、こっちです』
軽く息を弾ませながらコートに到着した零蘭はちょうど彼女を見つけた黒子の手招きによって、観客席中央列へと降りていった。
『ありがとうテツヤ。遅くなってごめんなさい....それで戦況は...!(海常が圧されてる...やっぱり祥吾の"技を奪う"能力で)余り良くないようね』
黒子『はい。灰崎くんがまず黄瀬くんの周りの人達の技を奪って、少しずつ彼を苦しめている状態です』
『涼太と祥吾のスタイルは似ている。でも違うのは祥吾に奪われた技が使えなくなること。直に涼太の技も奪われて』
第3Qが開始。だが、零蘭の読み通りに灰崎は黄瀬の技や周りの技を次々と奪い、海常の士気すらも奪い取るかのように点を決めていく。
第3Qが終わる頃には、黄瀬はコートに膝をつくまでに圧倒されていた。
灰崎『何が「安く売ってねぇ」だ、笑わせんなよ。この程度でよく言うぜ。チョロすぎて暇潰しにもなんねーよ』
『まずい...このままだと本当に負けちゃうわ(それに、涼太の動きが明らかにおかしい...まさか)』
最終第4Q開始、黄瀬はフルドライブからの高速ロールで灰崎を抜きワンハンドダンクを決めようとしたが、灰崎に技を奪われたことでリズムが狂い止められてしまう。
灰崎『手本見せてやるよ。さっきまでお前が使ってた技のな』
と、先程の黄瀬と同じ要領でダンクを決められてしまう。
日向『オーバーワーク!?』
『はい、涼太は恐らく足を痛めています。桐皇戦の時痛めたのは大輝だけじゃなかったはず。なのに彼は完治を待たないまま激しいトレーニングをしてしまっています』
火神『そんな...それでもアイツが負けるわけねぇ!あんなクソヤローに!約束したんだ、勝つって...次の準決勝でやるって、だからアイツは絶対』
火神の悲壮な叫びの中再び点を決められ、更に足の痛みが激しさを増した事で、黄瀬は完全に座り込んでしまっていた。
灰崎『そーいや前もそーやって這いつくばってたなぁリョータ。しかも女も取っちまったんだっけ?惨めだなぁつくづく。まーヤったらすぐ捨てちまったけど。はははは!
なんならこの後、てめぇの目の前で零蘭も奪ってやろうか?』