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白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~

第23章 ★紫色との大戦★





火神『(なんなんだ急にあのやろー...!すがってるだ?俺がいつ何にすがってバスケしたってんだよ!?IH予選に負けて夏必死に練習して、強くはなっても弱くなったなんてあり得ねー!練習試合はただがむしゃらに戦うしかできなかった。体力も技術も今より遥かに足りなかったし、ゾーンに入るなんてとても無理だった。寧ろそれが当たり前でそれでもなんとか...!!)』


突然火神は何かに気づいたように目を見開く。そんな彼に心配した黒子が近づいてくる。それを見た火神はそっと問いかける。

火神『黒子...お前、ゾーンってのに入ったことあるか?』


黒子『ゾーン、ですか?分かりませんが、とりあえずそんなホイホイ入れたら誰も苦労しません』


火神『...だよな。どんなに苦しくても、今出来ることをやるしかねぇよな!!』





『うん、使うなら今ね』


?『誠凛、タイムアウトです』


伊月『いいところでタイムアウト取ってくれたよ。あれ、零蘭?カントクは?』


『木吉先輩を連れて医務室に。暫くは私が指揮を取ります。リコさんとも相談した策を言いますね。辰也のマークにテツヤ・日向先輩・俊先輩のトリプルチーム。中は大我・水戸部先輩二人で対応してください。それにともない、大我の守備範囲はやっぱりペイントエリア内に縮小』


日向『それだと氷室の攻撃回数は減らせるかもしれないけど、中が一気に手薄になるぞ!?』


伊月『いや、下手に守ろうとするぐらいなら隙が増えても目的を絞った方がいいと思う』


日向『それはそうだが...』


火神『了解す。やっぱ紫原と同じことやるってのは無理があった。すんません、とにかくまずはゴール下に集中するんで』

日向『へ...?あ、おう』


いつもならば、『まだ行ける!』とか『やらせてくれ、ださい』と反論してくる火神のはずが、珍しく引き下がったことに全員虚をつかれた。


『大我、大丈夫?』


タオルを片手にとった零蘭は火神の前に片膝を付き、顔を覗き込みながらそっと渡す。火神はその手を両手で包み込むように添えると、申し訳なさそうに口を開いた。

火神『零蘭、悪い。ペイントエリア縮小した方がいいって最初から言ってくれてたのにやらせてくれなんて言って、結果このザマだ。お前の言うこと聞いてれば...』






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