白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第22章 ★火神の師匠★
気合いを入れ直しコートに入ってきた誠凛メンバーの頬にはくっきりと手の平の痕が付いており、中宮南高は"なんで全員もみじついてんだ?"と困惑した。
リコ『私も要反省だわ。もっと早く気づけたはずなのに....ありがとね零蘭ちゃん、また貴女に助けてもらっちゃった』
『いいえ、これが私に出来る事ですから。寧ろ、これぐらいしか出来ません』
リコ『そんな事ないわ。いつもありがとう、零蘭ちゃんのおかげでほら、みんなの動きが良くなってきた』
その後誠凛は得点を重ね、結局一度も火神と黒子を出すことなく試合を83対77で逆転勝利した。
その様子を上から見ていたアレックスもホッと安堵の息を吐いた。
アレックス『(正直ヒヤヒヤしたが....良かったな)』
WC3日目二回戦、誠凛高校の三回戦進出を皮切りに、同時刻別コートで試合の陽泉高校も間もなくそれに続き、海常・秀徳・洛山。キセキの世代擁する他三校も危なげなく快勝。
続く四日目、三回戦。
第3Q終盤、新潟の古豪森園北に一時リードを許すが、誠凛は第4Q、火神と黒子を投入。残り三分で逆転に成功しそのまま準々決勝進出を果たした
そして、陽泉高校も同じくして準々決勝進出を果たし、トーナメント表に従えば、次の誠凛の相手は陽泉となる。
早速今日の試合の映像を元に、火神の家で作戦を練ることになったのだが、誠凛は陽泉の試合の映像に2試合連続無失点という衝撃的な光景に唖然とした。
ちょっとした小話
それは3日目の試合後の事
次の対戦相手の研究も終え、家に帰り明日の事もあるのでもう寝ようとしたその時、突然知らない番号から電話がかかってきたのだ。
基本的に重要な人しか番号を教えない零蘭なので、何故登録していない番号からかかってくるのかが分からなかった。
警戒しつつも電話に出ると、聞き覚えのある声だった。
今吉『こんばんはお姫さん』
『こんばんは、今吉さん。切りますね』
今吉『ちょお待ち!何で切るんや!?』
『誰から私の番号聞いたんです?大方、大輝か兄に聞いたのでしょう?』
今吉『無視か!?』
『さっさと答えてください』
今吉『分かった分かった。花宮から聞いたんや』
『はぁ....全く』