白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第22章 ★火神の師匠★
リコ『いい!?相手はじっくり時間をかけて攻めるハーフコートバスケットが得意なチームよ、早い展開を好むウチとは相性が悪い』
『よって、いつもと違いメンツを変えて様子見とします』
リコ『スタートは日向君!伊月君!鉄平!水戸部君!土田君!の五人で行くわよ!』
日向『コラ、いっちょ前に心配そうなツラしてんなよ!』
火神『してません』
日向『んじゃちゃんと声出せ!』
火神『うす』
?『それではこれよりWC二回戦第5試合、誠凛高校対中宮南高校の試合を始めます。礼!!』
『『『『よろしくお願いします!!』』』』
同時刻、図書館では時計を気にする桐皇学園の諏佐とそれに気づいた今吉が座っていた。
今吉『どしたん諏佐?全然はかどってないやんさっきから』
諏佐『いやー...そろそろだなと思ってよ』
今吉『...そか、そろそろ二回戦やっとる頃やな誠凛。まぁ...ワシらにはカンケーない話やで』
諏佐『いやぁ..そりゃそうだけどよ...俺らに勝ったんだぜ、二回戦ぐらいでつまずかれたら癪じゃねーか』
今吉『そやなー。けどまぁ...強い方が勝つとは限らへんからなー。まあ平たく言うたら、負けるかもしれへんなー』
諏佐『は?』
試合は31対42と誠凛がビハインドを追いかける流れになっていた。
すると、日向にボールが渡り、そのままスリーとしてゴールに放たれた。だが、それはリングに当たり得点にはならない。
今日の誠凛は中々得点が上手く稼ぐことが出来ずに苦労していた。桐皇の時に見せていたキレが全くと言って良いほど見えないのだ。
日向『(火神と黒子がいないことを踏まえても、事前の研究で見た限りここまで差をつけられる相手じゃないはずなのに...!?)』
そう考えているうちに、必死にボールを追いかけた中宮南高校によって得点を決められてしまった。
今吉『理由はまぁ...二つや。一つ目は...今日の誠凛、本調子には...まぁ程遠いやろ。ワシらとやった時の誠凛は五人全員がかみ合って100%、いや120%の力を出しとった。がそもそもそんな事はえてして稀、毎試合そんな風にやれるわけないやろ』
諏佐『もう一つは?』
今吉『ワシらに勝ったからや』