白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第22章 ★火神の師匠★
青峰『あれから帰ってメシ食ってフロ入って....そんで横になった。けどいつまでたっても眠れやしねー体はヘトヘトなのに目をつぶれば試合のシーンが浮かぶんだ』
『大輝....』
青峰『ずっと忘れていたあのカンジ。胸が締め付けられて吐き気みたいなむかつきがあって、頭がガンガンする。忘れかけて懐かしんではみたものの、いざまた味わってみればなんのことはねぇ、結局変わらず苦いだけだ........最悪の夜だったぜ』
ゴール下に座り顔を俯かせる青峰。発せられる言葉には覇気がなく、いつも自信満々だった面影はない。そんな青峰に零蘭は覚えがあった。中学の頃、自分に勝る相手が現れず同じように活力を無くしたような彼を...
『良かった。今のを聞いて尚更貴方に任せられるわ』
青峰『お前俺に恨みとかあんのか?』
『あら、そう見える?そう思ってるならそれでも良いけど。私は意味をもって言ってるのよ?私、よく言ってたわよね?人は負けを知って初めて強くなるの。落ち込むのは良いわ、でもそこから這い出さないと強くなる事はできない。貴方に這い上がるきっかけをあげるって言ってるのよ?』
青峰『随分と上から目線だな女王サマ?』
ムッと顔をしかめながら立ち上がると、零蘭の顎を掴み上を向かせると不機嫌そうな声で低く囁いた
『何か文句、いいえ意見があるかしら?』
挑発的な笑みを浮かべる零蘭とそれを怪訝そうな表情で見つめる青峰。黒子は一触即発の雰囲気にハラハラしながら二人を見守っている
青峰『.....はぁ、ま、いいわ。そんなだからこそ今はバスケが早くしたくてしょーがねーからな』
黒子『青峰くん...』
青峰『話してたらマジでバスケしたくなってきた。しょーがねーから付き合ってやるよ!......シュート教えてやるっつってんだよ』
零蘭から手を離し、上着を脱ぎ捨てると袖をまくり、準備を整える。突然のことにポカンとしていた黒子だったが、脳内に昔二人で居残っていた風景が甦り、クスッと笑った
青峰『?何笑ってんだよ』
黒子『...いえ、中学の時もよくこうして練習してましたね』
青峰『.....いいからとっとと撃て!時間ねーんだろ!』
『....良かった....ん?』