白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第22章 ★火神の師匠★
ピタッと玲央の動きが止まった。もしかしてお気に召さなかったとか!?恐る恐る訪ねてみる
『あの....玲央?』
実渕『....っ、あらごめんさい、ちょっとビックリしちゃって』
『やっぱり年上の方に失礼でしたね』
実渕『違うの違うの。寧ろ良かったわ♪そのまま名前でいいわよ♪』
気を取り直して行くわよ、と玲央は再び歩き出し、私も彼と共に歩き出した
『玲央って男の人なのに女の人みたいな綺麗さだね』
実渕『あらそう?ありがとう。そういう零蘭ちゃんこそとっても綺麗よ♪天使みたい』
『天使だなんて....私は悪魔の方がお似合いですよ』
実渕『そうかしら?そういえば征ちゃんは貴女の事、翻弄する小悪魔だって言ってたわ』
『小悪魔...ね』
征十郎め、どんだけ話したのやら....
なんて思っていると、大我の家が見えてきた。あれ?電気消えてるけど帰ってないよね?
『ここで大丈夫。ありがとう玲央』
実渕『良いのよ、私も貴女といっぱいお話できたし』
『じゃあまた、会場で会えたら』
そう言って荷物を受け取り、玲央に背を向け歩き出そうとしたその時
実渕『っ、零蘭っ!!』
パシッと腕を掴まれ、思わず振り返る
実渕『って、呼んでもいいかしら?』
『え?うん全然良いけど...』
実渕『ありがとう。じゃあちょっと最後に』
『何、玲央...っ!!』
次の瞬間、私は玲央の腕の中に収まっていた。私は荷物で両手が塞がって動けず、されるがままに抱き締められていた
あ、玲央ってやっぱり男の人....細そうに見えて筋肉とかしっかりついてる...
なんて思っていると、今度は肩に手を置かれ真剣な美しい深い緑の瞳に見つめられる
睫毛長い、それになんて綺麗な瞳...その瞳に魅入られていると、段々と顔が近づいてきて
『んっ.....』
優しくキスされた
それは一瞬のような長いようなキスだった。唇を離した玲央の顔は赤くなってて、多分私の顔も赤いと思う
実渕『じゃ、じゃあね零蘭///』
『え、あ、うん。じゃあね玲央///』
やっぱり年上からされるのって、ドキドキする....