白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第21章 ★青色の決戦★
今吉『幻の六人目のミスディレクションも効果切れや、気合だけじゃなんも変わらんで』
伊月『それはちょっと違うな....切れたんじゃない
切れさせたんだ』
瞬間目の前から伊月が姿を消し、次にはシュートを決めていた。誰もが驚愕する事態が起こった。それは黒子が使っていた消えるドライブそのものだったからだ
?『一体何が起きたんだ!!!!??』
リコ『消えたんじゃない、消したのよ!』
『あれが正真正銘テツヤの切り札、ミスディレクションオーバーフロー!』
突然の事に動きが散漫になった桐皇の隙をつき、日向がパスカットからのミスディレクションオーバーフローで桜井を抜き、ゴールを決めた
~第3Q前~
日向『第3Q頭から出る!?確かにこの先黒子が抜けたままはキツいか。けどそれで最後までミスディレクションは持つのか?』
黒子『いいえ、持ちません。だから、切れさせます』
小金井『それじゃそのあとどーすんだよ!?今までのペースだといいとこ第3Qいっぱいいっぱいじゃないのか!?』
焦る小金井に黒子が返答しようとしたその時、零蘭が立ち上がり制するように黒子の前に立った
『待ってテツヤ、あの技を使う気なの?』
黒子『はい...』
伊月『零蘭、何か知ってるのか?』
『まぁ、今からテツヤがやろうとしていることはそもそも私が彼に提案したことです。確かに効果はある、だけどこれにはそれ相応のリスクがあるのよ?今使う覚悟が、貴方にはある?』
黒子『あります、勝つために....』
『....分かったわ。続けて』
黒子『ありがとうございます。効果切れと言いましたが、正確には相手の視線をボクから外せなくなるということです。言い換えればその逆の誘導。ボク自身に視線を集めることは可能です。
そして視線を外せなくなった状態は極端に言えば今まで9人しかいなかったコート上に10人目が突然目の前に現れたようなものです。その後しばらくはボク自身が一番視線を誘導しやすい対象になります。それをみんなのプレーに合わせるんです』
『相手の視線を自分からではなく味方から外す誘導。自分以外の味方全員に消えるドライブと同じ効果を与える。それがミスディレクションオーバーフロー』