白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第21章 ★青色の決戦★
火神『ムダなわけねーだろバカ。みんな信じてるぜお前は必ず戻ってくるってな。今度はもう降りるのはなしだ。その間にオレがあいつに教えてやるよ、ムダな努力なんざねぇってな』
試合再開、火神はなにかに吹っ切れたように、青峰のプレーについていった。そして、不可侵のシュートをブロックすることに成功、同時に青峰の顔には久々の強者と戦える喜びに笑みを浮かべていた
青峰『せいぜい楽しませてくれよ火神!!』
その後二人の攻防戦が続き、他の者は全く手出しが出来ないような、二人だけの試合のような展開になった。
残り三秒というときに火神が青峰の型のないシュートを放った。しかし、わずかに青峰の指先が触れゴールには入らずに前半を終えた
インターバルに入り、両校とも控え室に戻る中、零蘭は一人列から抜けた
リコ『零蘭ちゃん?』
『すいません、少し席をはずします』
リコ『良いけど、気を付けてね?』
【零蘭side】
私はリコさんに一言入れ、会場の裏口に出た。少し頭を冷やしたかったのと、彼と会うためでもあった。ふと階段を見れば、見慣れた青を見つけたのでそっと近寄った
『やっほー前半お疲れ様』
青峰『あ?零蘭か.....』
『私じゃ不満そうね....?そんな風に育てた覚えはないのだけれど』
青峰『別に不満とかじゃねーよ...隣座れ』
ぶっきらぼうな態度に苦笑しながらもそっと隣に腰かけると同時に肩を抱かれ引き寄せられる
『なぁに?』
青峰『.........充電』
『まだそこまで疲れてないくせに....』
クスクス笑うと、うるせぇと言われた。少し寒いなと思いながら腕をさすると、おもむろに大輝は自身の着ていたジャージの上着を脱ぐとそっと肩にかけてくれた
『大輝....?』
青峰『風邪ひくだろうが.....』
『ありがとう、やっぱり貴方は優しいのね』
大きすぎる上着にすっぽりと覆われ、彼の温もりと匂いに嬉しくなって大輝に寄り添った。そんな私の頭を優しく撫でてくれた