白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第20章 ★WC開始★
待ち合わせ場所には征十郎以外の“キセキの世代”が勢ぞろい。大輝はボールを指先でくるくると回してるし、敦は板チョコレートを頬張っている。涼太は携帯をいじっているし、真太郎はハサミをちらつかせていた
あの時とそんなに変わらないやり取りに自然と笑みがこぼれる
黄瀬『あ、零蘭っち笑った♪可愛いっすよ♪』
私の笑顔に気づいた涼太は携帯をポケットにしまい、階段を降り飛び付いてきた
『だって....みんなそろってるもの...会いたかったわ』
黄瀬『俺もっすよ...』
なんて言っていると涼太の携帯が着信音を発した
青峰『ケータイうっせーよ黄瀬。赤司か?てか零蘭から離れろ』
黄瀬『これは…!ファンの子からメールっす!』
青峰『死ね!』
『あらやだ....浮気かしら涼太?』
こう見えても私にだって独占欲くらいはあるわ....彼等を独り占めしたいって思いが...
すると涼太は慌て出す
黄瀬『そんなわけないじゃないっすか!!俺にとっては零蘭っちが一番っすよ!!』
『そう、よかった...』
紫原『むー?あれー?ミドチンそのハサミ貸してよ』
緑間『はぁ....断るのだよ』
紫原『えー?黒ちん持ってる?』
黒子『持ってないです』
紫原『えー…白ち~ん(黄瀬ちん後で捻りつぶす)』
『ごめんなさい、私も持ってないの』
なんて会話をしているとこちらに向かってくる足音が...
赤司『すまない、待たせたね』
黒子『…赤司君』
.....ついに会ったわね..最後の一人
真っ白な洛山高校のジャージを纏ったキセキの世代、主将、赤司征十郎.....
でも今の彼は私が会いたくて仕方ない方の彼ではない
久しぶりに再会した彼の漂う雰囲気はやっぱり別人。色の違う両目が威圧的に私たちを見つめる。ただそれだけで恐怖を覚えさせるのには十分だった
赤司『大輝、涼太、真太郎、敦、そしてテツヤ、…また会えて嬉しいよ。こうやって全員揃うことが出来たのは実に感慨深いね。それに....』