白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第19章 ★風呂と覗きと合宿と★
その後景虎は、選手一人一人の筋肉のつきかたを観察し、裏にある山へケードロを3時間させに行かせた。負けた方が後のフットワーク三倍のペナルティー付きで
『ファルトレク...ですね』
立花『ファルトレク....?』
『ファルトレク…自然の中を走るトレーニングで、全身を使って変化に富んだ地形を走ることで総合的な体力アップができるのよ』
すると感動した景虎が抱きつこうと飛び上がったが、また愛娘から鉄槌が下った
景虎『…ま、そゆことだ。フィジカルは全員アップしているが、まだ硬い。筋肉ってのはただつければいいってもんじゃねぇ。それをちゃんと使える体になってねーとな』
リコに殴られた顔面をさすりながら説明する
『つまりつけた筋肉をコネほぐしてなじませる、そのためには野山を走り回らせるのが一番てっとり早いわけですよ』
リコ『さすが零蘭ちゃんね♪』
景虎『そういや聞いたぞ、あいつらの練習メニュー作成に手貸してくれてんだろ?いい完成度だったぞ』
『私ができるのはそれぐらいですから...できることはとことんやりますよ』
等と暫く話しているとケードロを終えた選手組が帰ってきた
全員の息が整ったところで今後の方針について話し始める
『(確かに影虎さんの言うとおり…今の彼らに必要なのはチームワークを高めることじゃなく個々の力の向上、ウィンターカップまでに自分だけの武器…要は必殺技を身につける必要がある)』
景虎『例えば…』
景虎はそう言いながら日向を指名すると零蘭にボールを放り投げた
『(そういえばこの人は昔、全日本の背番号をつけていた人…)』
高鳴る胸の鼓動を感じながら景虎にパスすると日向を前にした景虎はたったの一歩でその距離をあけ、華麗にシュートを決めてみせた
景虎『ま、ざっとこんなもんだ。確立された個の力があって初めて、チームプレイってのは最大限活きる。夏の合宿で何人かはもう気付いてるようだし土台もできてる。ウィンターカップまで残り一カ月弱、出血大サービスのタダでお前らを最大限仕上げてやる』
『『『……っ、よろしくお願いします!!』』』