白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第18章 ★因縁の戦い★
伊月『......どうすんだ日向』
日向『俺は....木吉をまた痛め付けたあいつを許さねぇ。...それを、止めようと思えば止められる存在なのにそれをしなかった白崎のことも、正直許したくはない』
『......っ..』
ここで、部活を退部させられたら...まだ謝ってない赤い彼に会えなくなる
それに、ずっと見たかった勝利の景色が見えなくなる.....
それだけは.....
日向『...だが今年に入ってから俺たちがここまで来れたのは、白崎のおかげだ....。いつだって真面目に仕事してくれて....今日の試合だって、お前があいつの事を真剣に考えて引き留めてくれたり、最後のあの作戦を思い付いてくれなかったら.....負けてた。これからの試合でもそういう困難があるに決まってる。そんな中お前がまた必要になる
だからその....これからも、誠凛バスケ部にいてくれねぇか?』
涙が出そうになるのを必死にこらえる。見られたくなくてずっと頭を下げたまま口を開いた
『私っ...誠凛(ここ)にいて、いいんですか....っ?』
日向『....おう...頼む』
伊月『零蘭...』
顔をあげさせられ俊先輩のきれいな瞳と目があった
伊月『零蘭が俺達に今までやってくれてた事、スゴく感謝してるし力になった。だからこれからも一緒にいてほしい』
俊先輩の言葉で耐えていた涙が溢れだす。すかさず俊先輩が抱き締めてくれて、私は彼の胸にすがるように泣いた
伊月『よしよし、ずっと悩んでたんだろ?辛かったよな....安心しろ、零蘭はもう俺たちにとって必要不可欠なんだ。誰も辞めさせたりなんてしないよ』
優しく頭を撫でられ、心地よい声が耳元でささやかれる
『ありがとう....っ、ございますっ....』
伊月『ごめんな、日向のバカが』
日向『俺のせいか!?』
伊月『当たり前だ。零蘭の言い訳も聞かずに勝手にキレてたのは日向だろ?』
日向『ぅ"っ....悪い....』