白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第18章 ★因縁の戦い★
『俊、先輩....っ』
伊月『やめろ日向っ!零蘭が痛がってるだろうが!』
突然現れた俊先輩は私たちに気づくと慌てて間に割って入り引き離してくれた
伊月『大丈夫か零蘭』
『っ...はい。ありがとうございます』
日向『伊月っ!白崎は花宮と....』
伊月『分かってる...だけど取り合えず落ち着け。零蘭はただでさえも今怪我してんだ』
俊先輩は私の腰に手を回し引き寄せ、優しく肩を撫でてくれた
日向『っ...でもよ...』
『お気持ちは察します...先輩にとって木吉先輩は何よりも信頼をおく人。それを花宮真によって傷つけられたのは確かに恨みがましい事です。
ですが、私には...彼のスタイルを否定することなんて出来ません。彼は私の唯一、兄のような存在。そんな彼のスタイルを否定してしまえば彼自身を否定する。私はそれが嫌で今までずっとなにも言ってきませんでした』
さっきよりも痛み始める右手をおさえ真っ直ぐ日向先輩に向き直る
『その結果木吉先輩の膝を壊しかけてしまったのは私の責任です。知り合いだということも黙っていたのも....
マネージャー失格だと思うなら退部させてもらっても構いません。しかし、今年...いえ、WCが終わるまではこの部にいさせてください!せめて誠凛がWCを勝ち上がる姿を近くで見ていたいんです!
....それが終わったら、どんな汚名も罵倒も甘んじて受けましょう』
お願いします、と二人に頭を下げる
そう、せめてWCまではいさせて....このチームでどこまで勝ち上がれるか、私は知りたい
そしてみんなを支えたい。新たに見つけたこの居場所に恩を返すためにも