白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第18章 ★因縁の戦い★
花宮『負けだよ誠凛…あと…木吉…今まですまなかった―――なんて言うわけねぇだろ、バァカ。次は必ず…つぶす…!!』
その言葉に木吉先輩は一瞬口を閉ざした。しかし、彼は真っ直ぐに兄さんを見据えてこう言った
木吉『花宮…お前が最後に見せたシュート…やっぱすごい奴だと思ったよ。また、やろーな』
試合であんなに酷い事をされたにもかかわらず、にっこりと笑いかけていた
まったく、貴方って人は....
兄さんは彼のその言葉に目を見開いていたが、その表情は次第に苦しげに歪んでいく
花宮『…ふざけやがって。クソッ…クソォオオ!!』
私は一度だけ兄さんの姿を見てから、みんなの後に続いて控室へと戻った
日向『よし、準備できたか?なら帰んぞ』
荷物をまとめ、控え室から退散する
するとポケットの中で着信のバイブが震える
『(誰かな?.............瀬戸さん!?)』
さすがにみんなと歩いてるときはマズイ
『あのすみません、ちょっと忘れ物しちゃったんで先帰っていてください』
リコ『そう?なら気をつけてね』
『はい!』
私は足早にその場を離れ来た道を戻った
『はあっ....はあっ....ここまで来たなら大丈夫でしょ』
急いで電話に出る
『もしもし?』
だけど耳から聞こえてきたのは全く別の人だった
原『やっほ~妹ちゃん』
『は、原さん?またなんで....』
原『いや~ちょっと困ったことになっちゃってさ~。多分妹ちゃんじゃないと解決できないんだよねぇ。だからちょっと控え室来てくんない?』
『分かりました。すぐに向かいます』
電話越しに瀬戸さんが原さんに携帯返せとか聞こえたけど....この人、人の携帯奪うの好きね~
電話を切り今度は霧崎第一の控え室へ走り出した
(なぁカントク)
(なに?)
(ちょっと俺も忘れもんしてきたみてぇだから戻るわ)