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白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~

第18章 ★因縁の戦い★









ここまできて兄さんは今まで見たこともないくらいの早さでゴールを奪った





しかも、ティアドロップで.....




昔兄さんに無理言って教えてもらったあのシュート。懐かしいけど、まさかこのタイミングで出してくるなんて....





なんて思っていた私には、日向先輩が別の意味で驚いていることに気がつかなかった





花宮『ラフプレーやスティールしかできないと思ったか?んなわけねぇだろバァカ。小細工なしでもオレは点なんていつでも獲れんだよ。正直お前らをつぶせなかったのは不満だがまぁいいや。勝てばどっちにしろお前らの夢はゲームオーバー。虫酸の走る友情ゴッコもおしまいだ』





黒子『…ふざけるな』




テツヤが怒りを含んだ静かな声で言った。彼はもうすでにリスタートの体制に入っており長距離パス、イグナイトのフォームで構えていた




黒子『ボクは“キセキの世代”のバスケットが間違っていると思って、戦うことを選びました。けど彼らは決して…オマエのような卑怯なことはしない…!!』




っ......テツヤ…




黒子『そんなやり方でボクらの、先輩達の、誠凛(みんな)の夢のジャマをするな!!』





彼の頭の中には過去の出来事、そして今の誠凛…私たちの、大切な居場所。ベンチで小金井先輩や降旗君達が声を張り上げて応援してる。それに応えるかのようにテツヤは力を、想いを込めて長距離パスを放った。その気迫に押されたのか、兄さんはただ目を見開きその場で何も出来ずにいた





火神『おおお!!!』





テツヤのパスを受け取った大我はダンクでボールを押し込んだ。再度誠凛の逆転、しかしまだまだ勝敗の行方は分からない。日向先輩が最後まで手をゆるめるなと叫んだのだった






そのまま霧崎第一側は何も出来ず、試合終了のブザーが鳴り響いた。76対70、誠凛の、私たちの勝ちだ





それに伴い私たちのウィンターカップ出場が決定した




『リコさん、光、やりましたね』




リコ『ホントよー!!』




誠凛が喜びを露わにする中、兄さんがゆっくりと歩み寄っていった。顔を俯かせた彼からはあの試合中の凶悪性は感じられなかった…ような気がする。あくまで気がするだけ。きっと腹の中を真っ黒にして怒ってるんだわ.....





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