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白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~

第18章 ★因縁の戦い★










グッと彼の胸ぐらを掴んで引き寄せる。自分でもビックリだわ。こんなにも低い声を出したのは久しぶり





リコ『零蘭、ちゃん?』




リコさんが静かに私の名を呼んだのが聞こえた。目の前の木吉先輩は驚きを隠せていない顔をしている…





恐らくここにいる全員が同じような顔をしているんだろうことは容易に分かった




『…先輩の気持ちは…痛いほど、分かります…ですが…また無理して悪化でもしたら私は…!先輩には、もう傷ついてほしくないんです』




木吉『白崎...』




『恨むなら、恨んでもらって構いません…だって、貴方がもうバスケ出来なくなるくらいなら...恨んでくれた方がマシです』




私は顔を俯かせた。すると頭に誰かの手が置かれた…顔を上げるとそれはテツヤの手だった



黒子『…僕も賛成です。僕に兄はいないですけど…守ると言われた時お兄さんみたいだと思ったし、嬉しかったです。だからこの先も守ってほしいし、この試合これ以上ムリしてほしくないです』




それでも渋る木吉先輩に痺れを切らした日向先輩が「あーじれってぇ!!!」と声を張り上げる




日向『あとは任せろってんだよ!!おとなしくすっこんでろ!!オレ達が約束やぶるとでも思ってんのか!?』




木吉『ああ…そうだな。…スマン。あとは…頼む…』




彼はそっと目を伏せ、ゆっくりと息を吐き出した





日向『あたりめーだダァホ。いい子にして待ってろ…ウィンターカップの切符持って帰ってくらぁ』




木吉先輩の思いを背負い、みんながコートへと戻っていく。その後ろ姿を見つめていると、隣に座っていた彼が弱々しく声を漏らしたのだった




木吉『リコ、白崎…すまなかったな。あんな言い方して』




リコ『ううん…気持ちはわかってるから』




『私の方こそ…生意気言ってすいませんでした』



木吉『いや…白崎のおかげで大事なこと思い出したから。だからありがとう』





そう言って大きな手で撫でてくれた







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