白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第18章 ★因縁の戦い★
審判『これより、第3クォーターを始めます』
アナウンスと同時にボールはテツヤの手に渡った。相手側はもちろんテツヤのバニシングドライブを警戒している。だけどそんな警戒は彼の前では何の意味もなさなかった
第3クオーター開始早々テツヤ、大我のチームプレイにより誠凛側の得点でスタートしたのだった。そこで私はテツヤを温存のため一時引っ込めることにした
それと同時に霧崎第一側も選手交代を申し出たのだった。兄さんの指示で
そういえば、兄さんは選手であると同時に監督も兼任してるって前聞いた気がする
そんなことを思っていると、相手側の選手がゆっくりコートに入っていったのだった
ここで瀬戸さん登場か…超絶マズイわ。恐らく兄さんと組んでスティールを....
と嫌な予感はすぐに的中することになる
俊先輩がスティールされる。それも一度や二度ではない。瀬戸さんが出てから、兄さんのスティールの精度が格段に上がった
やっぱりね....
俊先輩に限って集中的にスティールされるなんて普通はあり得ないこと。“キセキの世代”クラスなら話は別だけど、彼は今まで見てきた選手の中でも優秀な方に入るPGの一人。それに彼は“イーグルアイ”による冷静な状況判断と正確なパスを送る.....それでも
兄さんは学校での成績もトップクラス…その頭脳には誠凛の攻撃パターン全てが記憶されている可能性が高い...でも一人が読めていても追いつけないパスはどうしてもある…だからあの瀬戸さんを利用してパスコースを限定し、100%の精度のスティールを
それに前半のあの荒々しいラフプレーも頭に血を上らせ攻撃パターンを単調化させるためのただの伏線でしかなかった…完全な悪循環だ…
まるでクモの巣に捕まってしまったかのように