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白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~

第18章 ★因縁の戦い★










誠凛の雰囲気も良くないまま試合は流れる





テツヤのスティールで大我が速攻で攻めるも、彼もまた日向先輩と同じように気負いしOFファールを取られてしまう





そんな中、木吉先輩が大我の頭に手を置いたその顔はいつものように優しげなもので






木吉『もっと周りをよく見ろ、伊月がフリーだったろ?』




火神『…っ!』





木吉『俺たちは、俺たちのバスケをすればいい』





彼のその言葉に誠凛の雰囲気が変わったのが分かった






花宮『よく言うぜ…ガラクタ寸前なのによ…』





すれ違い際、兄さんが木吉先輩にそう言ったのが聞こえる。しかし顔色一つ変えずにその横を通り過ぎる




その反応が癇に障ったのか悔しげに顔を歪める




花宮『あーもう…ウザ…そんなに死にたきゃ死ねよ』





その言葉が届いた瞬間、私はハッとした。パチン、と微かなスナップ音が私の耳に届く。





『木吉先輩っ!!』





私の叫びも虚しく、ゴール下で体勢を崩した彼の顔面に古橋さんの肘がヒットした





ホイッスルの音が響き渡る。その時ピクリと鉄平の指先が動き、そして彼はゆっくりと起きあがる





木吉『もし一年(あいつら)の心が折れそうになったなら、オレが添え木になってやる…もし二年(あいつら)が傷つけられそうになったなら、オレが盾になってやる。どんな時でも体を張って、誠凛(みんな)を守る!そのためにオレは戻って来たんだ』





額から血を流しながら堂々と立ち上がった木吉先輩に、私は目をギュッと閉じた。もう見てられない.....







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