白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第18章 ★因縁の戦い★
『みなさん、落ち着いてください。こんなの怪我のうちにも入りません。それに、取り乱せば彼らの思う壺ですよ』
彼等の目的はまず選手よりもベンチの私、はないとしてリコさん。それにより誠凛のみんなの平常心を崩して自分達のやりやすいように持っていく
『だから、落ち着いて…冷静になってください。コート上では一切役に立たない私です』
日向『でもっ…!!』
『みなさんが傷つくよりマシです。だからお願いします、いつものプレーを心がけてください』
と言うとみんなは言葉を詰まらせた
木吉『…行くぞ、みんな』
いつもの木吉先輩の声音じゃない、ずっと低いその声にゾクリと身震いしたのは私だけじゃない。そのまま彼は私のことを見ることなく、静かな怒りをその身に纏いコートへと戻って行った。そんな彼ハッとした日向先輩達も慌てて彼の後を追った
さて、と治療でもしましょうか
立花『お姉、さま....っ』
『あらあら、光ったら泣かないの。こんなの湿布貼ってほっとけば治るわ』
立花『っ....そういう問題じゃ...』
涙をポロポロ流す光を見ていられなくなってそっと抱き締める
『心配してくれているのね、ありがとう』
立花『グスッ...お怪我を、治療させてください』
『ならお願いするわ』
スッと手を出せば慣れないけど丁寧に湿布を貼り、包帯を巻いてくれた
リコ『零蘭ちゃん、その....ごめんなさい。私のせいで』
『やめてくださいリコさん。貴女に怪我がなくてよかった....』
リコ『もうちょっと自分を大切にしなさいよ....』
大切に、か....リコさん、私はね....罪人なんですよ...だからどんな報いだって受ける。こんなの、あの子達の苦しみに比べたら何でもない
『善処します。ほら、試合を見守りましょう?貴女がしっかりしてないと、彼らに響くんですから』