白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第17章 ★緑との再戦★
審判『ディフェンス!!プッシング!秀徳6番!!フリースローツーショット!!』
残り2秒にして、勝負の行方はフリースロー2本に託された
立花『得点は103対104で一点のビハインド…これが決まれば私たちの勝ちですね』
『そうね....でも...』
木吉先輩、貴方はその足で撃つつもりなの?
表情は苦しげに歪み、足を小刻みに震わせている
やっぱり貴方は嘘つきね.....だから苦手よ
どうか....無理だけは
一本目
放たれたボールは綺麗な放物線を描きリングを通り抜ける
『まずは一点....』
同点に追いついたことでベンチではみんなが喜ぶ
二本目
ゴッ!という音と共にボールがリングに弾かれる音が、静まり返った会場に響き渡った
マズイ!!
『『『リバウンドォ!!』』』
私とリコさん、そして向こうの監督さんが声を上げた同時に選手たちも動き出す
まずボールに手を伸ばしたのは秀徳高校のキャプテン、大坪さん
でもその手から大我が即座にボールを奪い、ゴールにボールをたたき込もうとする大我
それを必死に阻止しようとする真太郎の一騎打ち
でも互いの力は互角
試合終了のブザーが鳴り響いた
終わった.....?
リコ『普通ならば同点の場合延長戦が行われるはずだけど、今大会は時間短縮のため延長の規定はない。つまり、この試合は両者互角、引き分けね。』
『それでも、よかったです。ね?光』
立花『はい!!』
『今回は、彼のお陰ね』
視線の先にはチームメイトにもみくちゃにされている木吉先輩がいた
これから帰るぞという所で、小金井くんが連れてきてしまったらしい2号が行方不明ということで、試合で疲れているにも関わらず誠凛チーム総動員で探すことになった
『2号~っ!どこいっちゃったのかしら…』