白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第17章 ★緑との再戦★
今真太郎についているのは大我と木吉先輩
この二人なら真太郎一人を封じることは可能
けど木吉先輩がダブルチームに加わった今インサイドは水戸部先輩一人
秀徳相手に一人でゴール際を守ることは至難の業ね
予想通りゴールを決められてしまう
でもそれならこっちはそれよりも得点を取るしかないわ
みんながダッと走り出し、高速でパスが回りるとすぐに得点を取り返す
私たちの本来のスタイルは攻撃型チームバスケット
木吉先輩と日向先輩の中外二枚看板、そして5人の走力とパスワークで点を取り合うラン&ガンのスピードバスケット
さすがの秀徳もこのスピードバスケットにはついていけないみたいね
下手に守りに徹するよりはいい。しかし一瞬でも気を抜けば、すぐに秀徳に取られてしまう
そんなハイペースな第2クオーター終了のブザーが鳴り響いた。現在の点数は誠凛45点、秀徳43点
後半は必ず点の取り合いになる、走り負けた方が敗北する
第3クオーターが始まった。
立花『お姉さま....』
『こっちは秀徳を止められない上に、向こうは恐らくウチを徹底的に研究しているはずだから。勝機を作れるとしたら、テツヤのドライブ…しかない』
試合の流れを心配そうに私に寄ってきた光をそっと抱き締める
木吉先輩と大我の隙をついての真太郎のパス、誠凛は見事に秀徳の必勝パターンにはまってしまった
しかしそのボールは真太郎に渡り、長距離シュートを奪われてしまう
その時、ふと目に入った真太郎を見て私は思わず目を見張った
『(…え?今、真太郎…笑ってた?)』
日向『ひるむな!攻めんぞ!!』
日向先輩の怒声が響いた次の瞬間、すでに真太郎の姿は私の前からいなくなっていた
誠凛も負けじとラン&ガンで攻めるが、それすらも研究済みなのかあっさりとボールを奪われてしまう
さらに追い討ちをかけるようにどんどん点差は広がり続けた