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初恋物語

第2章 保健室


ガラガラガラガラ


「藤堂先生、いらっしゃ…っていないみたいだな
隼人、どうする?」
「真波先生のところに行くよ
数学でわからないところがあるからね」
「流のところか…わかった
まさか流が隼人と付き合うとは思わなかったよ」


本当、隼人と流が付き合うとは思わなかった
実際俺は過去、2人と付き合ったことはあるがお互い恋愛感情を持つとはな
ま、2人が幸せならそれでいいか


「そういえば柊、生徒会長に気をつけたほうがいい
またあの時みたいに悲劇が起こるかもしれないから
ただでさえモテるんだから」
「別にモテないけど…気をつけるよ
様子見てるから行ってきな」
「…くれぐれも襲ったらダメだよ?
ゆぅクンは純粋で恋愛初心者なんだから」
「っ、わかった」


隼人は保健室から出て行きオレと彼の2人だけとなった
額を触ってみると熱い
汗を拭いてると小さな声が聞こえた


「水…水が欲しい…
助けて…」


その言葉を聞いたとき衝撃を受けた
彼は…辛い過去を送ってきたのか?
今までたくさん傷ついてた人を救おうとしたが中には救えなかった人だっていた
彼も…誰かから救って欲しかったのか?
オレが助けないで誰が助ける?
一刻も早く救ってあげないと
その前に水を飲ませなきゃ…
起こすのも悪いし何より苦しそう
隼人の言葉が思い浮かぶ

(くれぐれも襲ったらダメだよ?)

いや、これは襲うわけじゃない
覚悟を決めオレは薬箱から風邪薬を取り出しコップに水を入れた
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