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初恋物語

第5章 記憶喪失


リビングに入った途端何かに包まれ温もりを感じた
温もりの持ち主は先生だった
首筋を見ると赤くなっている
身長差のせいで先生の表情がわかる
はたから見れば多分俺の方が年上に見えるだろうけど実際は俺の方が年下だ


「やっぱこれを買って正解だったね
すごく可愛い♡」
「でもこれサイズ大きいですよ?」
「うん、隼人のサイズにしたら絶対似合うと思ってたから
想像以上に可愛いよ♡
誰にも渡したくないな」


上目遣いでそんなこと言われたらドキドキが止まらない
とにかく何かを話さないとと思い動かない脳を働かせる
先生の肩に手を置き少し距離を置く


「…ほ、他に誰かがきたら困るので…
先生には迷惑かけたくないんです
俺、愛情を知らないからうまく言えないんですけど
先生の隣にいたいです」
「もっとオレに迷惑かけていいんだよ
ゆぅに頼られるとオレ、すごく嬉しいんだ
ゆぅが不安になってる時や辛くなったときはずっとそばにいてやるから」
「何処にも行かない?一人にしない?」
「何処にも行かない、一人にしないよ
オレ、自分が想っている以上にゆぅのこと大切なんだ
今夜は寝かせないから覚悟しててね?」


耳元に甘く囁かれ全身に緊張が走る
頬にキスされ先生は部屋に戻っていく
あまりの出来事にその場に座り込んでしまう
そのまま動けずただ時間が過ぎていく
今の俺にはただただ過ぎていく時計を見ることだけになった



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