第5章 記憶喪失
あっという間にデパートに着き中に入るとお客さんの視線を浴びてしまう
視線の先は柊先生
(あの人、かっこいい♡)(あの隣にいる人誰だろう)(お兄さんじゃないの?)(彼女いるのかなぁ)
未だに名前を言えないから先生って言ってしまう
確かに先生、美形だから注目されるのもわかる
銀色の整った髪にスラッとした鼻筋、大きな瞳につい触れたくなる唇
先生と目が合うと首を傾げながら笑うからドキドキが収まらない
たしんの視線を浴びながら歩いてくと家具専門店のお店についた
「可愛い雑貨があるな。お揃いにしたいな!
ゆぅはどんなのがいい?」
「えっと…ベッドからでいいですか?」
「いいね。ダブルにしよっか
これで二人きりで寝れるからね
たくさん愛し合える」
「なっ///」
先生は時々キュンとなるセリフを言うから心臓が止まりそうになる
キュンキュンになりながらもじっくり家具を見ていく
ふと目に映ったお椀を手にする
近くにいた先生がお椀を見る
「これは夫婦茶碗だな
柄もいいし色もオレンジと黄色でいいな
店員さん、これとあのピンクのダブルベッド買い取ります」
「えっ、夫婦茶碗でよろしいんですか?」
「オレには一生大事にしたい人がいるのでこれでいいです
あ、あと夫婦箸をください」
「か、かしこまりました」
先生の笑顔にやられたのか店員さんは顔を赤くしながらレジに向かう
なんだか先生が取られる気がして先生の腕に縋り付く
「ふふ、ゆぅは可愛いね
他の家具は業者に任せてるから大丈夫だよ
他に行きたいとこある?」
「パジャマ買いたい!可愛くてオシャレなの
先生に合うようなパジャマがほしい」
「ふふ、ゆぅはどんなパジャマでも似合うよ
そうだ!買ってくるから待ってて」
「ちょっ、先生?」
先生が勢いよくアパレルショップに向かったので仕方なく待つことにした