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初恋物語

第5章 記憶喪失


先生が俺の部屋に入るのは2回目だが先生の目はすごく輝いてる
まさに太陽のような瞳で
周りを癒し明るく照らしてくれる太陽
出会った時から俺はこの人に一目惚れしてたかもしれない
でもあまりにも自分と正反対の人だから自分の気持ちを押し殺してたかもしれない
ベッドの方で先生が手招きする
近くに寄ると不意に抱きしめられた
ドキドキが止まらない


「あの…先生?」
「今はこのままでいさせて…
なんとしてでも思い出すから」
「…っ、日記があるのでちょっと待っててください」


先生と出逢ったあの日からずっと綴ってた日記
もしかしたら記憶を取り戻せる鍵になるかもしれない
引き出しから日記を出すと先生に渡す
オレンジと黄色のチェック柄の日記
先生は読んでる途中に時折涙を流したり唸り声を出しながらも最後まで読んでいくみたい
最後まで読み終えた先生は俺の方を見る


「…あまり思い出せないけど懐かしい感じがする
うっ…」
「先生?どうしたの?」


突然頭を抱える先生に動揺してしまう
呼吸も乱れて今にも壊れてしまいそう
もう、思い出さなくていいよ
新しい思い出、たくん作ろう
思い出したくない記憶を思い出さないで
そう言いたいのに言葉が詰まってしまう
先生が壊れてしまう前になんとかしたい
けど何をしていいのかわからない
焦っていると先生が床の上に倒れた


「先生?嘘でしょ。目を開けてよ
神様、お願いします
この人を助けてください
もう何も望まないから。先生以外何もいらない
ただ、この人の傍にずっといたい
先生、目を開けて」


お腹の上でヒック、と泣いていると声が聞こえた


「…泣くな。ゆぅ」
「ヒック、先生?」
「夢を見てただけだから、心配するな
だんだん思い出した
オレの大事な恋人のことも元恋人のことも
ゆぅが好きだ」
「先生、思い出したの?」
「あぁ、ゆぅのおかげだ。ありがとう」
「先生!」


奇跡的に思い出した先生に抱きつくと受け止めてくれた
目と目が合いどちらとなく唇を合わせた
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